FC2ブログ
反転する映像
カッパドキア-32Pt

                  モンタージュ:梅-06P 92tc

                                   階段-11D 0706qc


写真を撮る人達は、「映像の反転」というと、ポジフィルムをネガフィルムに替えることとか、鏡に映ったものが左右逆転することなどを思い浮かべます。

しかし、ここではそれとは違う「映像の反転」を取り上げます。

絵を見る場合、輪郭線で切り取った形(陽の部分)を見るのではなく、切り取られ捨てられた形(陰の部分)を見ると面白い現象を発見します。モチーフの連鎖するデザインを描くと、そのモチーフで描かれていない余白の部分は、別の連鎖するデザインを作り上げています。そして見ている内に、突然モチーフの主客が逆転することがあります。

また、人物を描いた絵を逆さまにして見ると動物の絵に見えたり、個体を組合わせて集合して描くと全体が別の映像に見えたり(騙し絵と言います)します。そのようにして私達の目を錯覚させることも一種の「映像の反転」に加えてもよいでしょう。

このような目の錯覚は、反復したリズムを含む映像を見るときにも起きることもあります。そのリズムの所為で、曲がっていない道が曲がっているように見えたり、凹凸が逆に見えることがあります。

ゲシュタルト心理学では、人間は個々の知覚が集合して全体像の把握に至るのではなく、全体像を把握する力があって個々のものを知覚すると言います。全体像を把握する力は過去の知覚経験で左右されるものと思われます。「映像の反転」を容易に起こす人と、なかなか起きない人がいるのも、過去の映像経験に左右されるのでしょう。

写真を撮っていて、時々不思議な「映像の反転」に遭遇します。例示した三枚の写真は、土の山が窪んで見えたり、石垣が凹んで見えたり、階段を上るのか降りるのか分からなくなったり、誠に不思議な気持ちにさせてくれた写真です。
(以上)
スポンサーサイト



【2007/06/15 14:37】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<フォトジャーナリズム・シンポジウムに出席して | ホーム | 記念写真について>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://wakowphoto.blog61.fc2.com/tb.php/91-9fd4ba5c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |