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写真における影の魅力
庭を見る少女-01P 04tc
影とシルエットを同時に写したので
想像の働く余地は少なくなりました。

                 落葉-01P 94tc
                 秋の夕日は人の心を写します。

                               六本木通り-01N 03tc
                               影踏鬼の気持ちで街を歩きます。


影絵というとバリ島の影絵芝居を思い出します。影絵芝居ではヒンドゥーの叙事詩「ラーマヤナ」の話を演ずるのですが、影絵芝居で使われる影絵人形が、どれも独特の形をしていて興味をそそります。

バリの影絵人形は、何よりもデフォルメが卓越しています。デフォルメは人形の個性を誇張していますから、これが輪郭だけの影絵となると、更にデフォルメの効果は高まります。ガムランの音楽に合わせて演ずるバリの影絵芝居は、見る人を幻想の世界に誘います。

プラトンは言います。現実の世界はイデアの影であると。またニーチェは言います。思想は感性の影だと。私達にはイデアや感性は直接見えませんから、その影から判断するしかありません。影は人の想像力に働きかけてイデアや感性に迫りますが、他方では人を幻想の世界にも誘います。

影は実体から離れた分身であると考える思想があります。シューベルトの歌曲に「ドッペル・ゲンガー」(影法師)という歌があります。自分の不幸を象徴する自分の影と共に何処までも歩こうという歌詞です。

子供の頃遊んだゲームに影踏鬼(かげふみおに)と言う鬼ごっこ遊びがありました。影を自分の分身とするゲームですが、子供の遊びにしては知的に洗練された感じがします。影が持つ不思議な魅力の所為でしょうか?

光と影を撮る写真では、影が極めて大事です。影が死んでいる写真は面白くありません。影を生かすと実物も生きてきます。影だけで実物を想像させる写真は、尚良いものです。プラトンやニーチェの理論は、写真に生かされています。

以前、このブログにおいて、シルエットは写真表現にアクセントやリズムを与えると言いました(シルエットの表現 06.07.31)。ここで言う影は、シルエットではありませんが、影もシルエットと同じ効果を持っています。影の使い方で写真は生き生きしてきます。

稚拙な作例ですが、影を主題にした私の写真を上に掲げました。
(以上)
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【2007/05/08 14:33】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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