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写真は感傷を誘う
原田、青函連絡船-01P S34c
煙突から黒煙を吐きながら航行する青函連絡船 1959

               東北・北海道出張-22N 65hqtc
               地峡都市、函館の街は地形は変りませんが、今より平らでした。

                              札幌出張-09N 58qc
                              札幌大通りのビルは低層でした。

写真は古くなればなる程面白いと、人は云います。それは、時間が経つ程に写真に写った事物と現在の事物とが大きく異なるからです。

それは昔はこんな佇まいだったのか、こんな顔形だったのか、と懐かしくも珍しく見えるからです。しかし、現在の自分と関わりのない写真は、いくら古くても余り面白いとは感じないでしょう。

批評家ソンタグは、写真の魅力について次のように述べています。
「写真の発揮する魅力は死の形見であるが、同様にそれは又、感傷への招待でもある」と。

ソンタグの言う死の形見とは、写真に撮られた対象物は写されたときに死に、「死に顔」だけが残ると言う意味です。勿論、現実は生き続けて変貌を遂げていきます。今日まで生き続けた現実は写真に撮られた「死に顔」とは違ってきます。

死の形見は感傷を誘います。写真を見て感傷に耽るのは、楽しくもあり、嬉しくもあり、寂しくもあり、悲しくもあります。人は知らないうちに、写真に写された事物から、当時と現在の心境の隔たりに色々の感懐を抱くのです。

今から半世紀余り前、出張で北海道へ旅したときの写真が手許にあります。夜行列車で青森まで行き、青函連絡船で津軽海峡を渡り、北洋漁業で賑わう函館の街を見、長万部でゆでた毛蟹を食べ、札幌で整然たる市街を散策した思い出は、これらの当時の写真で生き生きと甦ります。

本当に古い写真は人を感傷的にしてくれて魅力的です。
(以上)


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【2007/04/02 12:21】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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