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現代建築の挑戦 
MIKIMOTO Ginza2ビル-06D 0612qc
MIKIMOTO Ginza2ビル

                    表参道:夜景-26D 0701q
                    表参道のTOD'Sビル                                     
                               
 表参道:青山通り東側-39D 0612qc
プラダ青山店ビル

現代建築で世界からも注目されている建築家、伊東豊雄氏の作品展示会が昨年(平成18年)東京オペラシティのアートギャラリーで開催されていました。「建築 新しいリアル」題された展示会では、伝統的な建築物とはまるで違った未来的建築が、どのようにして生まれてきたかを模型と映像を使って分かり易く説明していました。

建築には門外漢の私がこの展示会に行くきっかけは、街中で銀座のMIKIMOTO Ginza2ビルと、表参道のTOD'Sビルを見たからです。MIKIMOTO Ginza2ビルはビルの外壁全面に異様な形の窓が不規則に張り付いたビルです。TOD'Sビルはビルの外壁全面が斜めの線で不規則に区切られていて、その結果生まれた窓には同じ形の窓は一つもありません。

MIKIMOTO Ginza2ビルの窓の形は三角形を組合わせて作ったものであり、夫々の窓の位置も三角形をベースにして規則的に配置された言います。窓の形もまちまちであり、その配置場所も不規則に見えますが、その背後には三角形という統一原理で纏められています。それが一見アンバランスに見えるビルに対して、奇妙なバランス感を与えています。

TOD'Sビルの壁面は複数の樹木を重ね合わせた形で構成されたものであり、重ね合わせた樹木の隙間が入口と窓を形成する形となっています。従って、このビルは四角形の入口と窓を持った従来の建築物とは大きく異なった姿です。見る人にビル全体が樹木で覆われたイメージを与えて、人工物に自然を取り入れたため見る人に安らぎを与えています。

MIKIMOTO Ginza2ビルには幾何学的な秩序を、TOD'Sビルには生物学的な秩序を、密かに仕込むことによって、これらの不規則で異様な形のビルは見る人に知的刺激と安心感を与えているとも言えるでしょう。

しかし、伊東豊雄の作品より早く、従来の規則的で直線的形態から不規則で曲線的形態を基軸としたビルが東京にも既に出現していました。それはコーン・ペダーセン・フォックス設計の六本木ヒルズ、シーザー・ペリ設計の愛宕グリーンヒルズです。これらは流線型の超高層ビルとして、東京に新しいスカイラインを生み出しました。

また、表参道から青山通り横切って入ったところにジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロン設計のプラダ青山店ビルがあります。ビル全面が菱形のガラス窓で覆われた姿をしています。現代版ガラスの城です。このプラダ青山店ビルには、今まで私たちが持っていたビルの既成概念を根底から問い直す力があります。

世界の都市に眼を向けると、数年前にロンドンに胡瓜(きゅうり)型の高いビルが建設されました。建築家ノーマン・フォスターの設計になるもので、彼の哲学は人類は洞窟を出て家を建てたが、常に高い家を求めて建てると言うものです。

彼は、従来の箱のような四角のビルではなく円形のビルを、それも既成概念にない弾丸のようなビルを建てます。そして地面周囲には空間を、上層階にはプライベートな空間を作ります。ビルの周囲に螺旋状の吹き抜けを作り、空気の自然換気を図ります。胡瓜型のビルは丸い形の故に、高いビルではあるが四角のビルのような威圧感を周囲に与えないと言います。

昨年、バルセロナを訪問したとき、バスの窓からロケットの形をしたビルを見かけました。市の水道局のビルだそうで、公的機関がこのような未来型のビルを建てるのを見て、さすがは芸術の街だと感心しました。

現代建築界は今、大きく変わろうとして、未来志向の奇抜な建築物が世界で次々と建てられているようです。これも構造計算がコンピューターにより容易になったこと、建築資材が丈夫で軽くなったこと、建築施工の技術が発達したことなど技術革新のお陰です。

技術を用いた近代化は、伝統的美を壊してきましたが、逆に新しい美を創造することもあるのです。
(以上)
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【2007/01/12 12:24】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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