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早川克己展「盆栽都市と蜃気楼」を観賞して
                    1.蜃気楼-05D 1405q
                    写真1 蜃気楼
                    2.盆栽都市-04D 1405qr
                    写真2 盆栽都市
                    3.透過・反射・反復-05D 1405qt
                    写真3 透過・反射・反復

早川克己作品展については、このブログで一昨年「現代美術の工芸的展開」2012.08.07というテーマでご紹介致しました。その際、「蜃気楼」という作品が、近代都市の高層ビル群のように頼りなく中空に漂うよう様相を連想させる不思議な表現であると申しました。

今回、GALLERY MoMo 両国で開催(平成26.4.6~5.6)された早川克己作品展では、前回の作品展「PHASE Ⅲ -構造と形態- 」を更に発展させて、より具象化させた、多面性のある作品が追加されています。

現代では、世界のどこの国でも首都への一局集中が極端に進んでいて、その集中度を高めるため超高層ビルが林立する都市風景が続出しています。近世に欧州諸国が都市を建設した時代には、都市建築の立体化にバランスが保たれていましたが、現代の諸都市では、先進国も途上国も、経済性が優先されて、都市としての全体のバランスが無視されています。(写真1)

前回の「蜃気楼」という作品には、内実が乏しく徒に増殖していく現代都市は、大地に足の付かない頼りないものだと言う批判が含まれていましたが、今回新たに追加された「盆栽都市」では、都市について具体的なイメージが湧くヒントが各所にばらまかれています。(写真2)

更に、壁に展示されている「透過・反射・反復」という作品は、立体と平面とを交差させて万華鏡のような映像効果を現す作品です。これが「盆栽都市」の中に生かされて、素通しだった巨大な蜃気楼都市が、縮小されて盆栽のように変化します。(写真3)

盆栽は、盆景として中国から渡来し、平安時代の日本で盛んとなり、江戸時代に発展を遂げた樹木の造形工芸の一種です。世界各国では、盆栽は日本発の趣味藝術として知れ渡っており、「ボンサイ」という言葉が世界共通語になっています。

その盆栽を、現代都市の構造の変化に喩えた発想は新鮮であり、そのネーミングは巧みです。国際的に活躍されている早川克己氏ならではの現代工芸展でした。
(以上)
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【2014/05/09 15:14】 | 芸術 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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