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土地への執着が美を壊す
看板などの構築物のため街路の面が不揃いになって、街の美観を損なうことは前回述べました。それではビルの面を揃えれば良いかというと、それだけでも不十分です。ビルの面の広さの不揃いも美観を損ないます。写真のペンシルビルはその一例です。

日本人の土地への執着は異常です。土地所有への欲望は度を超しています。司馬遼太郎氏は、土地バブル発生前に、土地への日本人の異常な執着心を痛烈に批判し、土地は私物ではなく公共物であると主張していました。

土地を国有化せよとの司馬遼太郎氏の主張は、社会主義の主張ではなく、健全な資本主義のための主張であったことは、バブル崩壊後の10年間の日本経済が証明しました。何故なら、それだけでは価値を生まない土地を投機の対象にして、かりそめの繁栄に酔いしれた日本経済には膨大な不良債権が発生し、資本主義経済の機能を長いこと麻痺させてしまったからです。

土地私有化の害毒を抽象的に論じてもピンと来ない人には、街に出てビルを見ることをお勧めします。写真のペンシルビルは銀座近くの大通りに建っています。このようなペンシルビルについて、かつてイーデス・ハンソン女史は、周囲と調和しようとしない醜悪な我欲を形にして見せる行為だと云っていました。

日本人の土地への執着心が強いのは、鎌倉時代に論功行賞として武士に土地を与えた頃に始まるとの説を聞いたことがあります。一生懸命とは、一所懸命の意味で、一つの土地に命を賭けて戦った武士達の怨念が込められていると云うのです。

そろそろ土地制度の改革で、日本人はこの遺伝子から脱却しなければなりません。
(以上)


                    外堀通-01D 0702q


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【2006/10/03 10:08】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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