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美は発見されて美と分かる
1.写真-01D 1208qr
写真1 自宅の居間に飾ってあるアンセル・アダムスのヨセミテの写真
2.美瑛-09P 99t
写真2 美瑛の農村風景 人工的ではあるが自然と調和している風景です。

身辺に美は沢山あるのですが、人が発見するまで隠れているのです。発見した人が此処が美しいですねと言うと、それまで気づかなかった人も初めて美の存在を知るのです。

ヨセミテ渓谷の美を世界に知らせたのは写真家アンセル・アダムスだと云われています。アンセル・アダムスは、滅多に人の立ち入らなかったヨセミテ渓谷の、奥深いところに潜む山容、湖沼、原生林、谷川、雲の流れを見事な構図で精緻に捉えた写真を数多く発表しています。(写真1)

北海道の富良野と美瑛の広大な田畑が美しいことを人々に知らせたのは写真家前田真三です。アンセル・アダムスは深い山岳の自然の風景でしたが、前田真三の写真は、誰もが見慣れた人々の住む農村風景でした。しかし前田真三は、その農村風景には、耕された農地と防雪林が織りなす曲線美があることを人々に悟らせました。
(写真2)

写真芸術にも詳しい宗教学者の中沢新一氏は、嘗てテレビで次のようなことを語っていました。
「西洋哲学では、隠されたものを露わに暴き出すことが真理探究であると考えている。だから、西洋絵画では女も裸、キリストも裸で描かれるが、それは真理を求める発想から出ている。であるから、絵画で裸を描くことが芸術となり、写真もヌードを撮ることが芸術となる。」

「しかし、日本の写真術には、隠れているものを露わに暴く(真理探究する)という発想はない。日本の写真家は、(絵画でも同じだが)自然の奥深く隠れているものを、技芸で外部の眼に見える世界に引き出したり引き上げたりすることが芸術のテーマである。即ち、魚を釣り上げるように、見えない獲物を職人技で巧みに引っかけるのが写真芸術である。」

アンセル・アダムスと前田真三の写真を見て、中沢新一氏の云う意味を理解した次第です。
(以上) 
 
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【2012/08/23 10:33】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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