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都市美には外壁の面合せを
                    銀座金春通-12D 1102qt

街の美しさは街路の美醜で決まります。街路の両側に並ぶ建物の高さが統一され、その形態や色彩が全体として調和していると、美しいと感じます。そのことに関しては私たちはパリのシャンゼリーゼ通りを思い浮かべます。

西欧の都市の街路が概して整然としているのに対して、日本の街路がやや雑然と見えることが、西欧の都市が日本の都市より美しく見える理由です。

西欧では、建造物の外面は、私的なものではなく公的な空間の一部であるとの意識があります。しかし、日本では家やビルは私物であり、その外面が公的な秩序の一部であるという考えはないのです。

この空間意識の日欧の差は、都市を構成する建造物の構造から生じていると思います。
西欧の都市では建物は石造りですが、石造りの建物では「壁」が主役です。しかし、日本の都市では、昔は木造の家(例えば町屋)でしたから、建造物の主役は壁ではなく「屋根」でした。

日本では、街路における公的空間と私的区間を分ける「壁」の存在感が伝統的に希薄でした。その結果、ビル建築が主流になった近代都市になっても、建造物の外壁が公的都市空間を構成する考えにはなっていないようです。

その結果、日本の都市では街路に建ち並ぶビルの外壁に看板などを平気で取り付けます。勿論、西欧の都市でもビルの外壁に平面的な看板は取り付けますが、壁面から直角に突き出た看板を、これ見よがしに設置することはありません。(写真)

シャンゼリーゼ通りの街路美は、建物の高さと外壁の面(つら)を合わせることで実現しています。都市の高層化が進む中で、高さを合わせることは難しいですが、せめて面合せ(つらあわせ)を遵守すれば、日本の街路も美しくなるでしょう。

都市の醜悪な看板が都市美を損なっていることは屡々指摘されていますが、面合せ(つらあわせ)をしないで面汚し(つらよごし)をしているビルについて、余り批判がないのは不思議です。

写真は銀座金春通りの面汚しの場面です。
(以上)
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【2011/03/17 15:35】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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