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巧まざる秩序
          六本木ヒルズ-19D 1006q
                              六本木ヒルズ-20D 1006qt

自然科学では、無秩序の状態をエントロピー最大の状態だといいます。物や熱を放置しておくと拡散していきますが、これをエントロピー増大の法則と言います。

この法則の概念を社会科学に転用すると、社会秩序を高めることはエントロピーを減少させる行為であり、規制せずに放置して無秩序に向かうのは、エントロピーを増大させる、ということになります。

理屈はこの程度にして、ここに掲げた写真をご覧下さい。二枚とも六本木ヒルズのテラスから撮影したものです。

二枚の写真は、秩序のある庭園と整然とした観覧席に、人々は思い思いに散らばっているものです。背景は秩序正しい(エントロピーは小さい)のですが、そこに散開する人々は無秩序(エントロピーは大きい)です。

この二枚の写真は、エントロピーの減少と増大を合算したものを示しています。秩序のある所に無秩序が加われば、無秩序になると思うのですが、ここにもう一つの新たな秩序が現れているとは感じませんか?

建築家の芦原義信氏は「隠れた秩序」という著書の中で、自然の無秩序の中にも乱数系を内包する秩序構造が存在する(フラクタル理論)と言っています。具体的に、東京は「いい加減さ」をもちながら「全体」としては秩序を維持しているとも言っています。即ち、隠れた秩序があると言うのです。

私が掲げた写真は、芦原義信氏の言う「隠れた秩序」であるか否かは分かりませんが、秩序と無秩序の中間には、いろいろな段階の秩序が存在することを感じさせるものです。

人々は、完成された秩序よりも、変化する秩序を好みます。完成された秩序は静止していますが、変化する秩序は動いています。秩序という硬い枠の中で動きがあることが魅力の一つであることは確かです。
(以上)
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【2010/07/01 10:27】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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