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日本の家紋は超モダン
     1.銀座通り-132D 0906qtc
     写真1
                                     2.ルイビトン-01D 0709qt
                                     写真2
                  3.川崎大師-25D 0907qt
                  写真3

銀座中央通は、日本の最新のファッション店が並ぶ繁華街です。ある時その大通りに面した大手デパートの一角に日本の家紋を並べたような表看板が現れました。(写真1)

よく見ると、日本の家紋の一部を使ったデザインです。赤、青、黄、茶、オレンジなど色とりどりの家紋がデパートの壁面に貼り付けてあり、それがデパートのファサードになっていました。

広告主はフランス・ファッションのルイヴィトンです。ルイヴィトンは婦人用ハンドバッグで有名ですが、そのバッグの外面にも同じように日本の家紋を貼り付けた模様を用いています。(写真2)

デパートのファサードの家紋は色彩が鮮やかなので一見して日本の家紋とすぐ分かりましたが、バッグは薄茶色の中に家紋が薄く描かれているので、模様が家紋だと気付く人は少ないようです。

ルイヴィトンのバッグの表面は、何種類かの日本の家紋を平板に並べただけのデザインです。一つ一つの家紋の個性は消されて、全体として落ち着いた大人好みの雰囲気を出しています。

絵画の世界ではキュビズムの画家達が既存の映像物を貼り合わせて別の作品を作るコラージュという手法を発明しました。さすがルイヴィトンはフランスのメーカーです。材料は日本古来の家紋ですが、上手なコラージュで新しい別のデザインに変化させました。

家紋の故事来歴については前にも書きました(07.10.03 家紋のデザイン性)ので省略しますが、優れたデザインの家紋が日本で数多く生まれた背景についてだけ触れてみます。

背景の一つには、西洋では家紋に当たる紋章の使用は貴族や騎士階級に限られていましたが、江戸時代の日本では家紋は武家や公家の専用物でなく商人達も使っていました。自由な家紋の使用が新規考案を促し、優れた家紋を生んだのでしょう。

もう一つの背景は、古くは鳥獣人物戯画、その現代版の漫画に見られるように、日本人は映像の図案化の才能があったからでしょう。家紋には草木花や文字が組み合わされて使われており、巧みなデフォルメで識別し易い図案が数多く考案されています。(写真3)

戦後は自分の家の家紋を知らない世代が増えました。家紋は古くさい家制度の名残だと考えて無関心になりました。西洋人がデザインとしてのモダンさに注目して家紋をファッションに取り入れても、それが日本の図案であることさえも気付かない程、遠い存在になったていたのです。

古くさいと思っていた家紋が、超モダンに生まれ変わることをルイヴィトンで教えられました。
(以上)
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【2009/07/23 11:03】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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