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写真は色々に読める
写真はあるがままの状態を記録したものです。しかし、一枚の写真の中に、見たものをすべては写せません。一枚の写真のスペースは限られているからです。

現実には、写されたものより写されなかったものが多いのです。写真を読む楽しみは、写されたものから隠されたものを想像することです。

俳句の世界では、言葉の数に制限があるのですべてを語れません。俳句は積み重ねた少ない言葉で、沢山の事柄を語ります。説明はせず、読む人の想像力に訴えるからです。

写真も俳句と同じです。沢山のものを写し込んだ写真は、見る人の想像力を奪います。状況を説明した写真はつまらないものです。
俳句が鑑賞する人によって色々解釈されるように、写真も見る人によって色々に読まれます。

評論家スーザン・ソンタグは「写真は絵画と同じく、世界についての一つの解釈である」と云っています。作者の解釈であると同時に見る人の解釈でもあります。

ここに掲げた写真は、竹の柵で隠された美しい海辺の光景です。
この写真を見て、竹柵の陰に若い二人がいるとか、浜辺に美しい貝殻が散らばっているとか、または汚いペットボトルが散乱しているとか、色々想像してみて下さい。

想像するのは具体的な物や人でなくても良いのです。うねる竹柵が前面を遮ることで、海の風景は舞台の背景のように見えてきます。現実にはないシュールな世界を見るような錯覚を覚えます。
(以上)


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                   砂浜と竹垣-07D 05q

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【2006/06/09 10:41】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
的確なご批評
的確なご批評に感謝いたします。
私のブログは小難しいので、読者は少ないですが、優れた批評を頂くので、続ける勇気が湧きます。
【2006/06/13 16:03】 URL | wakowphoto #NPsjDPN2[ 編集] | page top↑
解釈
そうですね。小説も最後に読んだ人の解釈で終るのが好きです。俳句も制限されたからこそ、可能になることがあるように思います。クラシック音楽も同様に思います。この写真、本当にいろんなことが想像できて楽しいです!
【2006/06/13 14:40】 URL | CareerGirl #-[ 編集] | page top↑
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