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新幹線の流線型は手作り
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新幹線が誕生したのが1964年(昭和39年)ですから、もうすぐ半世紀になります。その間、スピードを上げる技術革新は続けられ、あまたの進歩がありました。

電子、電気の分野でいくら技術革新が進んでも形に表れないので素人には分かりにくいのですが、先頭車両である機関車のスタイルの変化は一目瞭然で、進歩の状況が素人にもよく分かります。

戦前に弾丸列車の計画がありました。戦後の最初の新幹線の機関車は先端が弾丸のような形でした。弾丸は空気抵抗を最小にして飛ぶように設計されていたからです。しかし、列車は空中でなく地上を走るのですから、風圧で浮上しないよう設計する必要がありました。

こうして、最新の新幹線の機関車は、地面を這うような長い鼻の形になりました。これを美しいと見るか、異様な形と思うか、意見が分かれるそうです。しかし、産業デザインの世界では機能美が優先します。

機能美を追求すれば皆同じ形に収斂すると思うのですが、そうとも限りません。機能美にも多様な姿があります。同じ長い鼻の機関車でも、よく見ると微妙な違いがあります。

聞くところによりますと、これらの機関車の鼻の部分は全て手作りなのだそうです。一台づつ熟練の板金工の手で丁寧に造り上げられているとのことです。ですから、金型で大量生産される機関車とは違うのです。厳密には一台一台が違うのです。

硬くて軽くて丈夫な金属を成形するのですから、新幹線の機関車製造には自動車修理の板金工とは桁違いに難しい技術が要求される筈です。多分、高度の成型機器や強力な溶接機器を使った高度の技術が必要なのでしょう。

しかし、あの長い鼻が板金工のハンマーで叩かれて生まれてきたと云われると嬉しくなります。近世機械文明はイギリスの蒸気機関車で始まりました。その後裔である新幹線では、遂に機械文明は芸術作品に到達したからです。
(以上)
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【2008/11/22 22:00】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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