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赤と黒は相性がいい
つつじと樹木-08Pqt
写真1
                    隅田川:オブジェ-20P 03t
                    写真2
                                 旧古河庭園-25D 0712qtc
                                 写真3

写真の主流がカラー写真になって久しいですが、モノクロ写真を愛好する人達も多いです。モノクロ写真では、カラーが白黒に変換するとき色の種類によって白黒の濃淡が変化しますが、それを予め知る必要がありますから、カラー写真より難しいと思います。

しかし、カラー写真も、色と色との関係を知り、一つのフレームの中に夫々の色をどの位の割合で収めるかと言う判断が必要ですから、モノクロ写真とは別の難しさがあります。

ご存じのように色には補色関係があり、正反対の色を組合わせると互いに色の効果を高めます。ゴッホの絵「夜のカフェテラス」は空の紫色とカフェテラスの電灯の黄色を組合わせ、更に路上の敷石に反映する電灯の黄色と敷石の紫色をも組合わせ、二重の補色調和を使って深みのある夜の街を鮮やかに描いています。

和歌で「あおによし」とは奈良にかかる枕詞ですが、「あお」は緑色、「に」は赤色を意味します。緑と赤は補色関係にあり、緑と赤の組合せは奈良の都を美しく見せた色でした。確かに森の中の神社は補色調和の取れた風景です。新緑の中の赤い花が一段と美しく見えるのも補色の効果でしょう。(写真1)

スタンダールの小説「赤と黒」では、軍人を赤で、聖職者を黒で現して両者を対照しましたが、色彩としての赤と黒は、不思議な対照の魅力があります。赤と黒は、色彩としては補色関係にありませんが、その対比を見ると人は心の深いところを刺激されます。

赤い色は血液の色であり生命のしるしです。赤い色は本能的な情念を現す色です。他方、黒い色は心の躍動を沈静化し、全てを吸収して闇へ消し去る恐ろしさがあります。

生命の発露としての赤と、生命の終焉としての黒は対立した色ですが、二つの色は生命の現象を表象する色です。赤と黒を組合わせた色彩には、生命の神秘が潜んでいると同時に、死を予感させるものがあります。(写真2、3)

人はよく黒い着物の下に真っ赤な襦袢を着たり、黒のコートに赤の裏地を張ったりしますが、この二つの色の組合せには不思議な色気を感じます。生と死の対比から根源的なエロティシズムが発散するからです。

写真を撮るとき、自然や人工物の持つ色に注目して、補色関係や対立関係を意図的に取り入れると思わぬ発見があります。
(以上)
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【2008/01/25 18:59】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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