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護摩供養は修行僧だけが山中で密かに厳かに行うもの
1.柴燈護摩供:高尾山仏舎利奉安塔-01D 1004qr

2.柴燈護摩供:高尾山仏舎利奉安塔-04D 1004qt

3.柴燈護摩供:高尾山仏舎利奉安塔-08D 1004qt

4.柴燈護摩供:高尾山仏舎利奉安塔-09D 1004qt

成田山新勝寺と言えば、初詣の参拝者の数が毎年300万人を越えるという、全国的に超人気のお寺ですが、その人気の秘密は、初護摩を焚くからだそうです。

護摩とは木を燃やして仏に祈る仏教の儀式ですが、人の悩みや災難を木に喩え、智慧や真理を火に喩え、人生の悩みから人々を開放することを祈る儀式です。

護摩を焚く儀式は仏教の一派である密教で執り行われていましたが、その密教は平安時代に空海によって中国から伝えられました。空海はそれ以前の奈良仏教に対して真言宗を創始し、布教のため日本全国を行脚して、弘法大師として大衆に親しまれた宗教家でした。

しかし密教は、大衆相手にお釈迦様の教えを説くのではなく、常人では理解し得ない、言葉では表現できない、仏陀の悟りを伝える宗派であり、従って、その資格のある特定の僧侶の集団の間でだけ伝達される性格の宗教でした。その意味で秘密の宗教「密教」と呼ばれたのです。

ですから密教の行う護摩焚きという儀式には、本来は善男善女が参加するものではなく、灌頂を受けた特定の修行僧の間で執り行われるものです。しかし、大衆性のある弘法大師の教えということで、今では多くの善男善女が護摩供養に参加しています。

戦後、桐山靖雄により創始された密教の阿含宗(あごんしゅう)では、毎年、京都で大規模な護摩法要を行っています。阿含宗は、海外でもニューヨーク、パリ、アウシュビッツ、ガダルカナルなどで国際的な護摩焚きイヴェントを開催しており、大柴燈護摩供(だいさいとうごまく)として国際的にも広く知られています。

しかし、一般人が参加したり、国際的に開放された密教の儀式は、密教のもつ神秘性が失われてしまいます。ですから密教本来の護摩焚きの儀式は、今でも山奥の真言宗の寺院で密かに厳かに行われています。

東京の奥座敷、高尾山に真言宗智山派の大本山高尾山薬王院があります。お参りに登山したとき、偶々、山中で修行者達だけで行われていた柴燈護摩供の現場を見学することができました。偶々居合わせた見学者は少数でしたが、儀式は厳粛に執り行われていました。
(以上)
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【2017/04/21 21:06】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
桜は何故一斉に咲いて一斉に散るのか
1.猪苗代-07P 99r
写真1 福島県猪苗代湖畔 五月節句のころ満開です。
2.三春の花-11P 00t
写真2 福島県三春の滝桜は早咲きの垂れ桜です。四月中旬に満開でした。
3.桜-04Pt
写真3 昨年の新宿御苑の桜は散り始めていました。
4.桜-13P
写真4 散った花びらは路面を白く縁取っていました。

今年も桜の季節が来て、気象庁が開花予想を発表しました。植物のことは農水省が所管しているのに、何故気象庁が桜の開花予想を取り扱うのかと言うと、桜の開花時期は気象条件で決まるからです。

気象庁に続いて民間の気象会社も日本全国の桜の開花予想を発表し始めて、桜の開花前線が日本列島を北上する時期まで予想します。それによると東京地方が南の四国や九州地方と並んで常に最も早い時期に開化するのは不思議なことです。

その理由は、桜の開花を促すのは、気温の平均的な高さではなく、気温が上昇する変化にあるからだそうです。暖かい南の地域では冬の気温が高いため春になって急に暖かくなるわけではありませんが、関東では冬は寒い日が続きますが、お彼岸以降に急に気温が上がるので、桜の花はそれに反応して開化を始めるのだそうです。桜は冬の寒さが厳しいほど、春の目覚めがよくなると言われます。総じて東北地方の桜が鮮やかなのは目覚めが良いからでしょう。
(写真1、2)

次の疑問は、桜は一斉に咲いて一斉に散るのは何故でしょうか。
ここで言う桜は、昔の日本人が愛した山桜ではなく、江戸末期に江戸の染井村で誕生して盛んに栽培された園芸品種のソメイヨシノです。ソメイヨシノはエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配から生まれました。

ソメイヨシノは散り際がよろしいようで、散り始めたら三日くらいで一斉に散り終えてしまいます。ツツジやアジサイのように次から次へと咲く花は、散り際も徐々に枯れ姿をさらして散りますが、ソメイヨシノは咲くのも散るのも素早く一斉です。それも気象条件の同じ地域では全ての桜の木が足並みを揃えて咲き、散るのです。
(写真3、4)

この不思議は、ソメイヨシノと言う木が一本の木を元にして接ぎ木で増やされているからです。同じ遺伝子を持つ人間をクローン人間と言いますが、生物学で使うクローンと言う言葉は本来は挿し木という意味だそうです。百年ほど前に日本からアメリカに送られた桜の苗木は、首都ワシントンのポトマック河畔に植えられて、立派な桜並木になっています。日本産のクローンですから、アメリカでも一斉に咲いて一斉に散っています。
(以上)
【2017/04/07 16:41】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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