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モミジ狩り
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モミジ狩りという言葉は、昔から使われていましたが無粋な表現です。狩るという言葉は鳥獣を捕まえることですから、鳥獣以外でも莓狩りとか葡萄狩りのように果実を収穫するという意味までは分かりますが、モミジを眺めるだけで狩りというのは誠に不自然な表現です。

しかし、ある語源説に拠りますと、無粋で野蛮な狩猟などはしない貴族達は、野山に入り自然の美を観賞しましたが、それを狩猟に喩えたのだと言います。美を狩ると言う意味にとると、モミジ狩りとは優雅な表現に聞こえてきます。

秋になると、落葉樹は太陽光による葉緑素の光合成を休止します。そうすると、葉緑素の持つ緑色が薄れて、葉に残された糖分が変色して赤くなります。ご存じのようにカエデ科に属する種々のモミジは葉に糖分を沢山蓄えていますから赤くなります。カナダのメープルシロップはサトウカエデの樹液を濃縮した甘味料です。

秋になって葉が黄色くなる木にはイチョウやケヤキがあります。これらの木は糖分が少なく、秋になって葉緑素の生産が休止すると、素地の黄色の色素が表面に現れるのです。葉緑素の生産休止は、同時に木の成長の休止ですから、成長に役立たなくなった葉はエネルギー・ロスを防ぐため木から落ちます。俳句の季語に「黄落(こうらく)」という言葉がありますが、晩秋にイチョウの葉が落ちる様を一言で表現した言葉です。

イチョウに比べて、モミジの葉は枯れても直ぐには落ちません。地面に落ちても色も褪せず形も崩れません。これは糖分のエネルギーのお陰でしょう。

それに、赤いモミジは、自然の野山でも目立ちますが、家屋や工作物の人工物とも調和します。白い障子窓とも、大理石の階段とも相性がよいようです。

枝振りもよく葉も可憐で色に変化のあるモミジを見ていると、山に入って眺めていた貴族達は、やはり小枝を手折って家に持ち帰り、観賞したくなったのでしょう。モミジ狩りは、やはりモミジ狩りでした。
(以上)
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【2016/11/16 15:06】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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