FC2ブログ
地表に根を出す樹木たち
1.父島:樹-13D 1409q
写真1
2.父島:樹-14D 1409q
写真2
3.父島:樹-06D 1409q
写真3
4.樹木:新宿御苑-31D 1504q
写真4
5.樹木:落羽松-03D 1105q
写真5
6.樹木:落羽松-15D 1509q
写真6

樹木は、枝葉を横に広げると、その広がりの大きさだけ地中で根を横に広げていくと言います。また、糸杉のように横に枝葉を伸ばさず空中に真っ直ぐ伸びる樹木は、根を横には伸ばさないで地中深く真っ直ぐ伸ばします。西洋の墓地に糸杉が多く植えられているのは、糸杉の根は墓を荒らさないからだと聞きました。

このように、普通は樹木は枝葉を地上に茂らせ、根を地中に這わせるものと思っていましたら、中には地表に根を伸ばす木もあります。普通は見えない樹木の根が地上に現われた姿を見るのは、樹木の裸体を見るような感じがします。

熱帯地方では、地中にある筈の根が地上に顔を出して長く伸び、その先に木の幹が成長することがあります。余程生命力のある木なので根っこが背伸びしたのかと思いましたら、そうではなくて地中では根の生育が難しいからだそうです。
(写真1、2、3は小笠原の父島にて)

熱帯や亜熱帯でなくても木の根を地表に出す木があります。湿地や沼地に生育する杉の一種の「落羽松」がそれです。この落葉針葉樹は地中の水分を嫌って根を地表に伸ばすのです。大木の「落羽松」の周囲には竹の子のように根が顔を出しています。
(写真4、5、6は新宿御苑にて)

水中植物の中には、気根、呼吸根と呼ぶ根を水上に伸ばすものがあります。それは葉の呼吸だけでは酸素の吸収が足らず、根まで空中に伸ばして呼吸しているのです。しかし、「落羽松」の場合は湿気で根腐れするのを避けるため地表に根を出しているのです。

地表に現れた樹木の根を見るのは、樹木の活動を裏側から覗き見るようなものです。熱帯、亜熱帯の樹木の根は、簾のように細い沢山の根が立ち並んでいて、恰も滝の流れ落ちるよう見えます。他方、温帯や寒冷地に成育する「落羽松」の根は、拳を突き上げるように、或いは筍のように見えます。

樹木は、枝振りだけでなく、根の張り振りも観賞の対象になります。根っこは、逞しくもあり、美しくもあります。
(以上)
スポンサーサイト



【2015/09/28 22:14】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
東北の夏祭り ふたつの佞武多
1.五所川原:立佞武多の館-05D 1508qt
写真1
2.五所川原:立佞武多-08D 1508q
写真2
3.五所川原:立佞武多-72D 1508qt
写真3
4.家族旅行:青森・岩手-03N 98t
写真4
5.家族旅行:青森・岩手-20N 98t
写真5
6.家族旅行:青森・岩手-08N 98t
写真6

東北のねぶた祭りと言いますと青森市の佞武多(ねぶた)祭りが有名ですが、青森市以外でも弘前市、大湊市、黒石市、五所川原市などの各市で佞武多祭りが行われ、夫々に歴史と伝統があり、練り歩く佞武多にも違いがあります。

青森市の佞武多祭を見たのは十数年前でしたが、今年は五所川原市の立佞武多(たちねぷた)を楽しみました。五所川原市の立佞武多は、青森市の佞武多のような激しい踊りはありませんが、夜空に高く聳え立つ立体的な佞武多でして、ほかの市の佞武多とは山車の外見がかなり違います。

夕方になると、立佞武多の館に格納されていた山車が会場へ向かいます。これを立佞武多の出陣と言いまして、地元の人はその時が最高の見所だと言うのです。日没前の薄明かりの中、館からおもむろに出陣する立佞武多を見ようと、多くの人々が館の前の路上に車座になって見物していました。(写真1)

館を出てゆっくり歩む立佞武多の山車が会場に到着する頃には宵闇が迫り、色鮮やかに輝く立佞武多が、山車に乗って夜空に仁王立ちとなって迫ってきます。その高さは20メートル余りはあり、道路端の観覧席に立佞武多が近づくと、余りに大きい立佞武多の全身は視界からはみ出してしまい、下から上に見上げるように視線を動かして見る有様です。(写真2、3)

立佞武多の行列は長く続き、その合間には、青森市の佞武多で見るような低い佞武多、太鼓の山車などが入り、最後に、踊りの列が会場を盛り上げて、五所川原市の立佞武多祭りは終わりました。

五所川原の立佞武多の舞台は夜空であり、あたかも花火を楽しんだような気分になりましたが、十数年前に見た青森市の佞武多は、町中の路上で演じる踊りの激しさが特徴で、その激しい踊りは印象に残っています。(写真4)

青森市の佞武多祭りも、巨大な武者人形が山車に乗って、市の中心部をねり歩くのですが、その後を追って、独特の派手な衣装をまとった「跳人(ハネト)」と呼ばれる大勢の人たちが「ラッセラー、ラッセラー」というかけ声をかけて跳ねまわるのです。(写真5、6)

跳人は、その呼称のとおり激しく踊り跳ねるだけ、踊りに難しい作法はなく、跳ねる激しさだけが目立ちます。ハネトは、ただひたすら己を無にして跳ねるのです。青森の人に言わせると、この踊りは日本の他の地方の踊りとは全く違うもので、青森だけの独特の踊りだ、東北人の情念が生み出した踊りだ、と言います。

東北地方は、古代に縄文文化が栄えたところです。青森県には縄文時代前期中頃から中期末葉の大規模集落跡の三内丸山遺跡があります。縄文文化に強い関心を持った芸術家、岡本太郎は、自らの芸術作品のモチーフに縄文土器のデザインを取り入れています。その岡本太郎の口癖は「芸術は爆発だ」でした。

青森佞武多のハネトの踊りは、年に一度、縄文時代の先祖の情念が蘇る爆発の行為なのかも知れません。
(以上)
【2015/09/06 17:04】 | 文化 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |