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首都高速をパブリックアートに見立てよう
1.西新宿ジャンクション-02D 0904qtc
写真1 西新宿ジャンクション
2.西新宿ジャンクション-06D 1002qtc
写真2 西新宿ジャンクション
3.辰巳ジャンクション-06D 1411qr
写真3 辰巳ジャンクション
4.辰巳ジャンクション-05D 1411q
写真4 辰巳ジャンクション
5.辰巳ジャンクション-09D 1411qt
写真5 辰巳ジャンクション
6.西新宿ジャンクション-11D 1310qt
写真6 西新宿ジャンクション

都内の大通りを歩いていると、頭上に覆い被さるように走る高速道路に出会います。特に、幾重にも重なり合い、絡み合った巨大なコンクリートの塊に遭遇すると重圧を感じます。そこはジャンクションというところで、高速道路の乗換え、乗継ぎ場所です。(写真1)

西洋では建物の外壁が造る面に凹凸がなく整然と面合(つらあわ)せされている街並みを美しいと見ます。西洋人は建物が造る街並みの輪郭線がフラットに整然としているのを好むのです。

しかし、木造建築の多かった日本では街並みの輪郭線を揃えるのは難しく、そのため日本人は輪郭線が乱れても都市の美観が損なわれたとは感じないのでしょう。その習慣は今も変わらず、近代的なビル建築の街並みになっても平気で看板を歩道に突き出しています。

欧米では、街路の上空に高速道路が走るのを嫌います。況して、最も目立つ街路の十字路の上空に、怪物のようなジャンクションを建設することはありません。しかし日本では都市交通の便利さを都市美より優先させていますから、都心部の街路上に高速道路が縦横に走り、交差点の上空に巨大なジャンクションが聳えても平気です。(写真2)

ある外国人は、飛行機で空から首都高速道路網を見て、東京はまるでスパゲッティをばら撒いたような都市だと云いました。しかし、ある日本の科学評論家は、二層三層の高速道路がビルの間に走るのを見て、近未来の都市交通が実現したと喜びました。

市中の街路に電線や電話線が蜘蛛の巣のように張り巡らされても気にしない、日本人の都市美への感性が変わらなければ、高速道路が都市上空を縦横に走り回っても気にしないでしょう。

しかし、あるとき頭上を走る高速道路とジャンクションを見上げていて、ふと怪物のような構造物が奇妙なものに見えてきました。それは、とぐろを巻く大蛇であったり、八岐大蛇(やまたのおろち)であったり、レジャーランドの遊戯施設であったり、結構、目を楽しませてくれたのです。
(写真3、4)

鉄骨とコンクリートの構造物が、空中で離れたかと思うと近づき、弧を描いて回転し、重なり合って結びつき、時には隣接するモダンなビルディングに絡みつく、高速道路とジャンクションは巨大なパブリックアートに見えてきたのです。
(写真5、6)
(以上)
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【2015/07/26 10:32】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
日本人の実直さを描いた寅さん映画
寅さん映画「男はつらいよ」は日本中で長い間愛され続けた映画です。世界最長のシリーズとなったのは、毎回描かれるストーリーに戦前まであった日本人の生地(きじ)がそのまま描かれているからです。戦後は希薄になったた昔の良き日本人気質(かたぎ)を思い出させてくれるからです。

日本人の生地とか気質とか言っても、それだけでは説明になりませんが、寅さん映画を見れば、日本人にはそれが説明無しに直ぐ分かるです。思い違いでも相手の立場に立って振る舞う態度、思いついたら直ぐにでも実行する気っ風のよさ、何でも引き受ける心意気など、それらが映画の随所に描かれます。

国民あるいは民族は一つの集団として生活していますが、その集団の中で示す日常の振る舞いの多くは、互いに理解し合えるものであり、特に説明を要するものでもなく、時には意識すらされません。

しかし、外国でも映画「男はつらいよ」は評判がよいのです。ということは日本の社会が長い間に育んできた庶民の風俗、習慣が外国人にも理解され、日本人の気質が外国人に好かれるということです。

勿論、黒澤明監督や小津安二郎監督などの日本映画は国際的に評判を得ていますが、それらは異国情趣として認められたのであって、娯楽が売り物の寅さん映画が、そのまま外国の庶民に受け容れられるとは意外でした。

寅さん映画の舞台は、寅さんがテキ屋として歩き回る日本中の地方の町や村であり、それらを結びつけるのは、思い出したように時々帰る寅さんの生家がある葛飾柴又の団子屋「とらや」であり、柴又の帝釈天とその参道です。
(写真1、2、3)

1.柴又駅前-02D 1507qr
写真1 柴又駅前に旅姿の寅さんの銅像が建ててあります。
2.柴又帝釈天参道-16D 1507qt
写真2 映画「男はつらいよ」の舞台となった団子屋は「とらや」ではなく「高木屋老舗」です。
3.柴又帝釈天:二天門-05D 1507qt
写真3 「高木屋老舗」が並ぶ帝釈天参道から柴又帝釈天の二天門を見たところです。

美しい風景を背景にして繰り広げられる地方の人々の生活や慣習と、葛飾柴又で繰り広げられる下町の人情は、未だ日本に存在するものです。そこで人々が示す日本人気質はを一言で言えば、飾らない実直さだと思います。

司馬遼太郎は、実直さは正直(honesty)でもなく、誠実(sincerity)でもない、ですから「実直」は外国語に翻訳できない日本固有の価値観であり、日本人の文化的遺伝子であると云っています。

寅さん映画は日本人の実直さを描いているから日本人にも外国人にも好かれるのです。
(以上)
【2015/07/14 12:07】 | 文化 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
どぜう屋
どぜう:駒形-03D 0706qrc
写真1 駒形どぜう 大通りに面していて観光バスのお客さんたちも訪れます。
どぜう:飯田屋(合羽橋本通り)-03D 1302q
写真2 どぜう飯田屋 多くの老舗が並ぶ合羽橋商店街にあります。

どじょう料理は江戸時代からあった古い料理です。今でも浅草、本所、深川に江戸の伝統料理を食べさせる有名などじょう料理屋が数軒あります。江戸情緒の残る淺草では老舗の「駒形どぜう」と「どぜう飯田屋」が有名です。

「駒形どぜう」は駒形橋近くの江戸通りにあり、「どぜう飯田屋」は国際通りの公園六区入口から合羽橋商店街を少し行ったところにあります。(写真1、2)

「どじょう」と発音するのに、老舗の店では申し合わせたように「どぜう」と書きます。「どぜう」という表現は、江戸時代から戦前まで使われていた歴史的仮名遣いです。江戸時代から続く老舗だという意味で、わざと歴史的仮名遣いを用いているのでしょう。

文芸評論家の福田恆存氏は「表記法は音にではなく、語に隨ふべし」と云っています。歴史的仮名遣いで「どぜう」と書くのは、文学的にも正しいことなのです。それが宣伝のためのブランドとして認知されているのですから、大いに結構なことです。

土用の丑の日に鰻を食べる習わしがありますが、どぜうも、暑い夏にスタミナ料理として食べます。どぜうは、カロリーが低いのに、ビタミン類を豊富に含み、カルシウムをも含む優れたれ食べ物です。

近年はうなぎは稚魚を輸入して養殖する高級魚となりましたが、どぜうは大衆魚です。それでも昔は水田に棲息するどぜうを捕獲して食べたのですが、水田に農薬が使われるようになってから、休耕田を使って養殖しているそうです。

どぜうは泥臭い魚ですから、煮込んだ上に輪切りの長ネギを沢山掛けて食べます。骨と内臓を抜いて煮込むどぜう鍋と、まるごと煮込むどぜう鍋がありますが、まるごと煮込むと内臓の苦みがあり、食通は渋い味と言って好みます。
(以上)
【2015/07/02 21:06】 | 文化 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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