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晩秋の谷間の静寂
           立山駅~富山市-12D 1410q
                    立山駅~富山市-16D 1410qr
                         立山駅~富山市-18D 1410q

 山並みの端に太陽が隠れると、晩秋の谷間の村に夕闇が迫り、家々に灯りがともされるまでの暫しの間、全ての動きが止まり、辺りは静けさに満ちる。
 バスの車窓から見た、長野の山村の一齣です。
(以上)
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【2014/11/29 09:54】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
千変万化の波紋の造形
1.波紋:飛鳥Ⅱより-32D 1409q
写真1
2.波紋:飛鳥Ⅱより-16D 1409q
写真2
3.波紋:飛鳥Ⅱより-03D 1409q
写真3
4.波紋:飛鳥Ⅱより-14D 1409q
写真4
5.波紋:飛鳥Ⅱより-12D 1409q
写真5

芸術家にして発明家のレオナルド・ダ・ビンチは水の流れのスケッチをいくつも残していますが、変幻自在な水の姿に自然の真理を読み取っていたのかも知れません。葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」には小舟を翻弄する大きな波が克明に描かれていますが、水の造形に藝術の美を見いだしていたのかも知れません。

大海原を疾走する船が海面につくる波形は、同じ波紋の繰り返しのようですが、一つとして同じものはありません。船が一定の速さで進んでいても海面は常に変化しているからです。船の進行がつくる波紋は、たちまち姿を変えていきますが、一つとして同じ変化はしません。

青い海と白い波のツートンカラーの波紋は、濃淡を変えながら、千変万化して消えていきます。ふと、空と雲を撮り続けた、アメリカ近代写真の父と言われるアルフレッド・スティーグリッツを思い出しました。千変万化する点で、天空に浮かぶ白い雲は海面に浮かぶ白い波に似ています。

妻ジョージアのポートレイト写真で名声を博していたスティーグリッツは、被写体のおかげだと批評されて、写真の価値は被写体で決まらないと主張するために多くの雲の写真を撮り、その写真集で再度名声を獲得します。妻のポートレイトも雲のシリーズも、写真家の感性が捉えたもので変わりは無いと言う意味で、これを「イクィヴァレンツ(等価)」と称しました。

次々と海中から盛り上がる波頭は、尖端をキラキラと輝かして、突き上げるエネルギーを見せつけます。(写真1)

波頭は砕けて泡となり、深い海の濃い青を淡い白色で消していきます。(写真2)

海面で消えゆく波紋は、最初は太く逞しく、やがて柔らかくまろやかに変わります。(写真3、4)

最後には、波紋は波の網の目のようになって、荒い網の目から細かい網の目になって海面に広がります。(写真5)

これらの写真をスティーグリッツのように等価とは言いませんが、撮影していて飽きなかったことは事実です。
(以上)
【2014/11/18 18:44】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
場所を変えて初島を眺めれば
                      1.熱海:初島-01D 1112qrc
                      写真1
               2.西熱海別荘内-47D 1410 qt
               写真2
                             3.熱海:初島-03D 1410q
                             写真3
               4.熱海の浜-05D 1011q
               写真4
                                5.熱海-02P 94t
                                写真5
                      6.相模湾-02D 1011qrc
                      写真6

初島とは、晴れがましくも新鮮な気分になれる、目出たい名前です。初日の出、初陣(ういじん)、初日、初鰹などすべて目出たい意味で使われます。

ですから初島という名前の島は全国に数多くあると思いましたら、人工島を初島と呼ぶ例が二件あるだけで、自然の島では熱海の沖の初島だけでした。

初島と言えば、歌人としても有名だった鎌倉幕府の将軍、源実朝が「箱根路を わが越えくれば伊豆の海や 沖の小島に 波の寄る見ゆ」と詠んだ和歌が有名で、古くから美しい島として知られていました。

実朝に倣ったわけではありませんが、たまたま十国峠から熱海峠を経て熱海の町へ向かって下山していたとき、姫の沢公園を過ぎた辺りで、相模湾に浮かぶ初島が見えました。海は凪いでいたので、初島には白い波は寄せていませんで、少し霞んだで見えました。(写真1)

山を下りてくるに従って、最初は木々の合間から見えた初島は、やがて家屋などの人工物が混ざった丘陵の彼方に見えるようになります。源実朝が眺めた初島とは随分違った初島でしたが、それでも初島は初島です。ガス灯や電信柱と組み合わせた初島もおつなものです。(写真2、3)

熱海の港に着いたときは大分太陽が傾き、夕日を浴びた初島は意外に近く見えました。初島には、今はエクシブ初島というリゾート施設が建っていて、その建物は熱海の港からも肉眼で見えます。(写真4)

しかし、やはり初島は人工物が写り込まない方がよろしいです。雲の合間から太陽光線が漏れて、スポットライトを浴びた初島は、余分の人工物が見えなくて、幻想的で素敵でした。(写真5)

熱海港からは初島行きの遊覧船が往復していますが、その先にある大島へも高速艇が就航しています。相模湾に浮かぶ二つの島を一望するには伊豆山からの眺望が良いようです。(写真6)
(以上)
【2014/11/09 19:42】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ビルの壁面の美しさ
1.パリ-70P(38.フランス)
写真1 パリのシャンゼリーゼ通り
2.銀座通り-181D 1210qt
写真2 銀座中央通り
3.De Beersビル-03D 0810q
写真3 De Beers ビル
4.MIKIMOTO Ginza2ビル-07D 0706qt
写真4 MIKIMOTO Ginza2ビル
5.PIAS GINZA-01D 1102qt
写真5 PIAS GINZA
6.銀座通り-177D 1210qt
写真6 金色と黒の市松模様のビル
7.銀座通り-133D 0906qt
写真7 ルイビトン店舗
8.銀座ガス灯通-29D 1405qr
写真8 銀座ガス灯通りにあるビル
9.中央通:銀座-23D 0810q
写真9 TIFFANY のビル
10.銀座:ビルの部分-05D 1410q
写真10 GAP旗艦店
11.銀座:ビルの部分-02D 1410qr
写真11 GUCCI のビル
12.有楽町:マリオン-02D 1112qt
写真12 有楽町マリオン

建築物の正面をフランス語でファサード (facade)と言いますが、建物で最も目に付く部分なので、西洋建築では最も重要視されます。そして、西洋の街では、建ち並ぶ個々の建物のファサードの面(つら)を横に合わせて、複数の建物が一枚のフラットな面を構成するように面合(つらあわせ)した街路が美しいとされます。従って西洋の都市では街路の輪郭線が統一されています。(写真1)

しかし日本では街路の輪郭をフラットに統一することに余り執着しません。大都市の中心街路では、さすがに建物そのものの輪郭線が統一されていますが、それでもファサードから多くの広告看板が突き出ていて、日本の街路の輪郭線は曖昧であり、西欧の都市に比べて醜く見えます。
(写真2)

西欧では道路幅に対して建物の高さを制限したり、使用する色彩に制限を加えたりして、都市景観を整然とする努力をしています。西欧で街路に並ぶ建物は、形態も色彩も抑え気味にしているのは、都市空間は公共の舞台であり、その舞台で演技するのは街行く人々であるとの考え方があるからだと聞きました。

ところが世界的人類学者のクロード・レヴィ=ストロース氏は言います。
「 私が聞かされていたのとは反対に、現代の東京は私には醜くは感じられませんでした。建造物の単調な整列が、通行者に二面の壁のあいだの小路や大通りをたどらせる西洋の都市と違って、さまざまな建物が不規則に立て込んでいることは、多様で自由な印象を与えます」と。

これは、都市の美観はそこに住む人々とそこを訪問する人々が決めることであって、多様な感じ方があっても良いとの考え方です。レヴィ=ストロース氏が言うように、日本では全般的に建築でも都市政策でも西欧に比べて自由度が大きいのは、あながち悪いわけではないようです。

そのような気持ちで東京の街を歩いていると、目を見張るような高層ビルの壁面を発見します。銀座の街は美術品の展示場のようです。

高層ビルの躯体そのものが造形美を誇示するように体をくねらせた De Beers ビル、そして三角形の窓で覆われた MIKIMOTO Ginza2ビルは、銀座マロニエ通りに建っています。ビルの躯体そのものをらせん状にねじった高層ビル PIAS GINZA は晴海通りにあります。(写真3、4、5)

ビルの壁面の装飾に目を向けると、市松模様に派手な金色と黒色の色彩を組み合わせた高層ビル、そして日本の家紋の柄を借用したルイビトンの店舗が銀座中央通りに建っています。西欧建築に市松模様や家紋などの日本伝統の柄を用いる例としては、他には折り紙を貼ったような壁面の中層のビルが銀座ガス灯通りにあります。(写真6、7、8)

銀座にはメカニックなデザインで光り輝く高層ビルが増えています。
TIFFANY の高層ビルは、黒光りする正方形の小さな壁面が不規則に傾けて貼り付けてあるので明るい銀座中央通りでひときわ目立ちます。(写真9)

有楽町から銀座4丁目交差点までの間の晴海通りには、ビル全体を細い経筋の金属で覆った大きな GAP旗艦店が建ち、その並びには太い経筋の金属で覆った GUCCI の高層ビルが建っています。有楽町のシンボルビルのマリオンは、二つに割れた楕円状の巨大なビルの壁面全面を経筋の窓枠で飾り、冷たいメカニック表情をしています。
(写真10、11、12)

日本を代表する銀座の都市景観は、レヴィ=ストロース氏が言うように多様であり自由に変化しています。 ここに掲げた写真のファサードの中には既に消えたものもあります。しかし有楽町マリオンのように、前身の日本劇場(日劇ダンシングティームが活躍した)の楕円形を継承して変わらないものもあるのです。伝統と変化に富んだ日本の街は本当に魅力あるものなのでしょう。日本人はそれに気づかないだけかも知れません。
(以上)
【2014/11/01 15:05】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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