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好奇心が強い魚 鯉
鯉は生命力の強い魚です。それに長寿の魚です。川や池の水質が劣悪でも生き続ける魚です。水中から引き上げられ空気中に置かれても、じっとしていてすぐには死にません。まな板の鯉と言われる所以です。

このように鯉は強靱な魚なので、滝を登るという伝説がありますが、それは嘘です。鯉は雑食で何でも食べますから、太い体をしています。苔を主食の鮎のように細身の体でないとジャンプはできません。滝には上らず水の底を好みます。

日本は海に囲まれていますから多くの日本人は海の魚を良く食べますが、海から遠い内陸に住む人は淡水魚を食べます。淡水魚の王は鯉です。山形県や長野県の山国県では食用鯉の養殖が盛んです。

鯉の肉は淡泊でありながら「こく」があると言われます。料理では「こくがある」の反対語は「あっさりしている」ということですから矛盾していますが、鯉の味の「こく」とは奥深い風味とでも言うことでしょう。

鯉料理には刺身もありますが、淡水魚には寄生虫のジストマがいることがありますので余りお勧めできません。しかし鯉の味噌汁「こいこく」は絶品です。「こいこく」とは輪切りした鯉を濃漿(こくしょう)という味噌で煮込んだ汁で、正に「こく」のあるスープです。

鯉は観賞魚としても王者です。錦鯉は新潟県の山村で発見され、交配を重ねて幾種類もの錦鯉が誕生しました。紅白がめでたいというので有名ですが、これに黒を交えた大正三色、昭和三色が、夫々の時代に開発され、人気を呼びました。その後は黄色を混ぜた、正に錦鯉が生まれて、模様の美しさや色彩の鮮やかさを競っています。観賞用の鯉の値段は高いので、鯉は見るより食べた方が良いようです。

食べてよし見てよしの鯉ですが、鯉はとても好奇心が強い魚です。鯉のいる池で手を叩くと寄ってきて水面に顔を出しますが、これは餌付けの習慣があるからです。しかし手を叩かなくても、水面に浮遊物があれば確かめに近づいてきます。

蓮の花の散る頃、池に落ちた花びらを求めて鯉が水面に顔を出します。餌ではないので食べようとはしませんが、入れ替わり立ち返り鯉は花びらを眺めに来ます。まるで蓮池の鯉の花見のようでした。
(以上)
1.不忍池:蓮と鯉-01D 1408q
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【2014/10/18 23:59】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
背広スタイル考
男性のスーツの起源は17世紀に遡るそうですが、男性は女性のように色々なファッションを楽しむべからずと言うのが、その動機だそうです。従って、現代の三揃えスーツは、飾りたい男の欲望を三点セットに押さえ込むために考案されたものだそうです。

リクルート・スーツと言えば、色はグレーかブルーの無地の背広が一般的です。就職活動では、評価されるのは知性、性格などの内部であって、外部で目立つ服装は却ってマイナスになると思うからです。

これは何も就職のときばかりではありません。通常のビジネス活動でも、男性は衣装で目立つことは避けています。こうして男性にとって背広姿は風俗であり、依るべき流行となりました。

ところが、長い社会人生活を地味な背広スーツで過ごした人が、定年退職したとき困るのが外出着の選択です。会社勤めでもないのに背広姿で出かけるのは変だし、何を着て行こうかと迷うのです。

実際、勤めはやめたのだから背広はダメよと、いきなり言われても、何を着て良いか分からなくなります。戸惑って買う普段着は、サラリーマン時代のワイシャツより高いものが多くて、それがファッションの値段なのでしょうが、戸惑いは倍増します。

更に普段着は、背広のように同じものを毎日繰り返して着る訳にはいかず、種類を増やさねばなりません。長年の背広生活でファッションは楽しむな教え込まれていたので、スタイルや色合いを選択するセンスがありません。そして背広は便利なものだったと知るのです。

しかし、よくよく考えて見ると、背広は日本人の体型に合わない衣装です。欧米人と日本人とでは体型が違います。足が短く胸板の薄い日本人には洋服は、もともと似合わないのです。

警世家の山本夏彦氏は、その著「かいつまんで言う」で次のように言います。
「洋服の歴史は浅い。男の洋服は五十年、女のそれは三十年にならない。だから洋服は、若者のもので、若い内は何とか見られるが、年をとったら見られない。衣装は人に馴染むまで五百年や六百年はかかる」

歳をとり仕事から退いたら、洋装から和装に還るのが良いようです。普段着も流行のない和風の着物が良いようです。何よりも、何を着ようかという気持ちから解放されて、ゆったりした気持ちになれます。

休日の銀座の街で、和服を愉しむ人たちを見かけました。毎日が日曜日になったのですから、これからは和装で過ごそうではありませんか。

  1.銀座着物衆-02D 056q
          2.通行人-19D 1104q
                  3.着物姿-07D 056qt
(以上)

【2014/10/07 21:37】 | 文化 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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