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スカイツリーとゲートブリッジ その共通性
                  1.スカイツリー:十間橋-01D 1205 qrc
                  写真1 墨田区押上の十間橋から見たスカイツリー
                  2.ゲートブリッジ-19D 1205q
                  写真2 江東区若洲側から見たゲートブリッジ
                  3.世界貿易センタービル眺望-09D 0802qtc
                  写真3 世界貿易センタービルから見た東京タワー
                  4.東京港:レインボーブリッジ-01D 1005q
                  写真4 東京港からみたレインボーブリッジ

今年(2012)東京では5月に東京スカイツリーがオープンしました。また2月には東京ゲートブリッジが開通しました。塔と橋では働き方に違いはありますが、巨大な建造物が東京の街に続けて誕生するのは、東京の街に活力が戻る前兆です。なにしろ塔は634メートル、橋は2600メートルの巨大さです。(写真1、2)

この二つの巨大建造物は夫々先輩が居ます。スカイツリーの先輩は東京タワーであり、ゲートブリジの先輩はレインボーブリッジです。このたび竣工した二代目の建造物を初代と較べてみると、その姿形の変化に共通点があります。それは、両者共に初代が流麗な曲線美であるのに対し、二代目は剛直な直線美であることです。
(写真3、4)

装飾を省いて合理的、効率的な建造物を造ることは、ある意味で時代の要請なのでしょう。19世紀末にフランスでアール・ヌーヴォー芸術の曲線美がもてはやされた後に、20世紀初めにドイツでバウハウス芸術の機能美が生まれたのも、時代の要請でした。

しかし、この時代の要請とは別に、二代目のスタイルが初代と変わった原因には、二代目の建造物の建設現場に大きな制約があったことが挙げられます。

スカイツリーはその敷地面積が極めて狭隘であったので東京タワーのように四方に足を伸ばすことが出来ませんでした。そこで、東武鉄道の業平橋という駅構内の狭い敷地内に五重塔の心柱の原理を応用した、地震と風に強い電波塔を建てたのです。

電波塔は公共財でもあるので、本来ならばスカイツリー建設は一私企業の採算事業として行うのではなく、公的資金を投入して広い建設用地を確保すべきでした。世界一のっぽの機能的なスタイルの塔と評価する意見もありますが、一本足で直立した電信柱のような印象を与えます。

また、ゲートブリッジは羽田空港の離着陸航路に近いのでレインボーブリッジのような吊橋式の背の高い橋は造れませんでした。そこで橋の荷重を支えるのにトラス構造を採用しました。

トラス橋には裁荷弦が橋の上にある上弦式と、橋の下にある下弦式があります。離着陸航路の邪魔にならないためには全て下弦式にするのが良いのですが、東京港への船の通路を確保するため橋の真ん中部分は上弦式にしました。そのため橋は上弦式と下弦式が組み合わされた独特な形になりました。戦っている恐竜のように見えるので、恐竜橋とも言われます。

二つの建造物の名前は公募によって決められたとのことですから、そのネーミングは都民の趣味を表していますが、いずれも英語をカタカナで表記したものになりました。初代の塔も橋も英語のカタカナ表記でした。

スカイツリーもゲートブリッジも日本の土木建築技術の粋を集めて造られた個性的な建造物です。そうであれば、その名前も無国籍なカタカナ表記ではなく、日本の地名などを入れた個性的な名前にして欲しかったと思います。
(以上)
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【2012/05/26 09:50】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ゲートブリッジと巨岩のアンサンブル
東京港の航路を跨ぐ東京ゲートブリッジは、その特異の姿から恐竜橋とも言われます。それは空港離着陸の空路と海港出入の水路の両方を確保するため、橋の構造を飛行機には低く、船舶には高くすると言う、手の込んだトラス式の巨大橋を架けたからです。

橋が特異な姿なら、周辺の護岸用の巨大な岩石も奇妙な姿に積まれています。平板なコンクリートの壁ではなく、またテトラポットのような画一化した人工物でもなく、巨大で逞しい自然石を積み重ねた護岸は、恐竜橋によく似合います。

恐竜と巨大な護岸岩との間にどんな関係があるかを想像してみましょう。

上空で二匹の恐竜が睨み合うと、橋下では二つの岩が睨み合います。(写真1)

恐竜の喧嘩に一つの巨岩が仲裁に入ります。(写真2)

恐竜が喧嘩をやめて引き下がると、にらみ合いの岩も立ち去ります。(写真3)

いつもは恐竜は巨岩たちを優しく抱えています。(写真4)

しかし恐竜が重さに耐えられなくなると巨岩が下から支えます。(写真5)

遠くから見ると、やはり恐竜は巨岩の前では小物です。(写真6)
(以上)


1.ゲートブリッジ-05D 1205qtc
写真1
     2.ゲートブリッジ-08D 1205qc
     写真2
                    3.ゲートブリッジ-04D 1205qc
                    写真3
                           4.ゲートブリッジ-09D 1205qc
                           写真4
                                5.ゲートブリッジ-07D 1205qc
                                写真5
                                     6.ゲートブリッジ-11D 1205qc
                                     写真6
【2012/05/20 10:26】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
美しい桜花 幽冥の境を行く
          モンタージュ:桜-02P 92q
                            さくら花びら-40D 1204q

宗教を信じる人々は、死ねば幽冥の世界へ旅立つと信じています。この世に妖精が居ると信じる人々は、草木もこの世とあの世を往来していると考えます。

妖精たちは、嘗て地上に生育した草木が、枯死してのち幽冥に生き続ける霊的存在と見るのです。そして、妖精たちは地上の草木を守護する霊的存在と見るのです。

西欧では妖精の存在を信じる人々はいますが、妖精神話は西欧がキリスト教化される前のケルト族の思想であって、キリスト教では妖精の存在を否定します。もし認めても妖精は人間の霊魂よりも劣後の存在とします。

しかし、万物に神宿るという日本の伝統的思想では、人間も草木もこの世で同じ次元に生きる存在であり、死後も霊的存在として共に生き続けると考えます。

更には、日本では自然物だけでなく人工物にも霊的存在を認めて供養する習慣があります。針供養は折れた縫い針に、筆塚には使い古した筆に感謝を込めて、その霊魂を祭り上げる行事です。

このように霊的存在を信じるようになれば、美しく咲いたあの桜の花びらにも霊的存在を感じても不思議ではありません。今、散りつつある桜の花びらは幽冥の世界に行く途中なのです。
(以上)
【2012/05/12 10:35】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
モミジは二度紅葉する
                   1.もみじ-01D 1104qt
                   写真1 春先に芽吹くモミジ
                      2.もみじ-09D 1204q
                      写真2 初夏に葉を広げるモミジ
                   3.もみじ-03D 1112q
                   写真3 秋深い頃のモミジ

新緑を求めて歩いていると、時に緑の木々の間に赤い葉を見つけることがあります。初夏に紅葉する木々のなかで、ひときわ鮮やかなのは、やはりモミジです。

赤い葉の木々でも、芽吹くとき赤くなっても、やがて緑色に変わるのが普通ですが、モミジは芽吹くときは濃い赤であり、葉を広げると淡い赤に変わります。

秋のモミジは概して濃い赤ですが、初夏に葉を広げるモミジは淡く明るい赤です。ピンクに近い淡い赤は、いかにも春の赤です。

これから野山は新緑のシーズンになります。緑一色のなかに赤い色が混じるのを見るのは、心休まる光景です。そう言えば、赤と緑は補色の関係でした。
(以上)
【2012/05/06 14:51】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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