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横浜大桟橋は異空間の世界
  1.横浜大桟橋-06D 1201qtc
写真1 鯨の背中を思わせる大桟橋の屋根
            2.横浜大桟橋-16D 1201qtc
       写真2 木造デッキは異空間を演出する。遠くの大きな橋は横浜ベイブリッジ
                        3.横浜大桟橋-09D 1201qt
                   写真3 夕陽を浴びて暖かさを益す屋上の芝生
                                   4.横浜大桟橋-27D 1201qt
                          写真4 横浜大桟橋の上に満月はゆっくり昇る。

日本では公共の建造物は大抵平凡な形をしています。東京都の庁舎のように豪華な例外もありますが、大抵はデザインなどの外見にお金を掛けず、実用主義の簡素な建造物が多いのです。

ところが、横浜港の大桟橋は、そのデザインに目を見張るものがあります。全体の容姿が通常の建築物とは大きく異なり、極めてユニークな形をしています。(写真1)

日本の海の玄関だからということなのでしょう、横浜桟橋を改築する際にその設計について国際コンペに掛けて、見事に個性的な大桟橋を建造しました。

愛称は「くじらのせなか」と言うのだそうですが、成る程と思いました。建造物の屋根はうねるような局面で覆われていて、その上を歩くと、正に不安定な鯨の背中の上に居るようです。(写真2)

人間は坂を前後に上ったり下ったりすることには慣れていますが、それに左右の坂が加わると、誠に歩きずらいものです。この鯨の背中では不思議な平衡感覚の変化を感じますが、このような空間を専門用語でトポロジカルな空間と言うそうです。

また、建物の内部も柱や梁がなく、階段ではなくスロープを使うなど、横浜大桟橋では日常経験できない異空間を楽しむことも出来ます。

それと同時に、大桟橋の屋上が木造デッキと芝生で覆われていることも、コンクリートと鉄の世界から解放された暖かさがあります。(写真3)

この横浜大桟橋は国際客船ターミナルとして建造されたので、大型客船が複数同時に着岸できます。クイーン・エリザベスII(7万トン)クラスの客船でも同時に2隻が着岸できるそうです。

因みに、日本郵船の豪華客船クリスタル・ハーモニーを日本人用に改造した飛鳥II(5万トン)は、横浜港を母港としています。

飛鳥IIが出港する少し前、丁度夕月が横浜大桟橋の上に昇り始めました。夕陽を浴びて大桟橋の芝生が暖かそうな色に変わり、その先に赤みがかった大きな月が見える光景は、本当に幻想的でした。(写真4)
(以上)
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【2012/04/26 22:21】 | デザインする | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
桜の不思議な魅力
                   さくら-26D 1204qt
                     さくら-28D 1204qtc

日本人が愛でる桜は、その美しさ故に「死」に結びつけられることがあります。

西行法師は「願はくは花の下にて春死なむ」と詠み、その通りになりましたし、近代作家梶井基次郎は「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」で始まる散文詩を書いて早世しました。

桜は、その花が余りに美しいにも拘わらず、その樹は大変醜いのです。この見事なまでの不釣り合いな姿を同時に眺めていると、不思議な魔力に取り憑かれるのかもしれません。

多くの人々は、桜の花に見とれてしまい、その樹幹を見ません。しかし、桜の樹幹から直接桜の花びらが咲いていることがあります。そこでは当然、花びらの可憐さと無骨な樹幹の肌が並んでいます。

このコントラストは、不思議な魔力というよりも、桜花の可愛さを訴えてきます。人々は、これをフランス語で花束を意味する言葉、桜のブーケと呼んでいます。

頭上に咲き乱れる桜は見上げねば見えませんが、桜のブーケは目の高さで、見て下さいと囁やいているようです。そのときには不思議に醜い樹幹の肌も力強く感じます。
(以上)

【2012/04/20 20:55】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
散った花びらが再び咲く桜
            さくら花びら-07D 1204qt

                                  皇居の花見-40 1204q
        さくら花びら石畳-02D 1204q
                              さくら花びら-14D 1204q


桜は風に吹かれて花びらが散る時が一番美しいです。桜の花吹雪は花見客の気分を高揚させます。しかも、散った花びらは、水面や地面に落ちて、もう一度花を咲かすのですから驚きです。

川や池の水面に浮かんで漂う様は花筏と言われて人々を楽しませます。また樹下の地面や敷石の窪みに溜まった桜の花びらは思いも掛けない絵を描きます。

桜花の寿命は短いですが、水面の花筏は忽ち姿を変えますし、地面の花びら絵も二、三日しか保ちません。そうなると、二度目に咲く花びらの花は、なおさら愛おしくなります。

桜は一度散って、その後にもう一度咲く、本当に素晴らしい花です。満開の桜が峠を越えた頃、風の吹く日が最高のお花見日和となります。
(以上)
 
【2012/04/13 22:28】 | 発見する | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
桜花が一番美しいのは朝方ですか、夕方ですか
                    桜-02P 86t


桜の季節が参りました。
年に一度、それも一週間程の短い間に花の命は終わります。そして温暖前線のように桜前線と呼ばれて、素早く日本列島を南から北へ一月余りで走り抜けます。

誠に桜の花は、颯爽として潔く行動して、未練がましいところがない花です。日本人が桜の花を国花として愛でるのは、この「いさぎよさ」にあります。

桜は一日中いつ見ても美しいのですが、最も美しいのは朝方でしょうか、夕方でしょうか。

本居宣長は「敷島の 大和心を 人問わば 朝日に匂う 山桜花」と詠みましたから、朝日の昇る頃が一番美しいと感じたのかもしれません。

もっとも、この和歌は大和心を詠ったのであり、桜の花は喩えとして引き合いに出されたのに過ぎず、それも「朝日に匂う」と言っているので、桜の美しさを色彩や形態で愛でたわけではありません。

本居宣長は、桜が醸し出す雰囲気、更に言えば桜のオーラを感じ取って詠んだのでしょうから、一日が始まる朝方が桜のオーラが発する時間帯なのかも知れません。

見た目の美しさを讃えるなら、桜の花は朝方より夕方が良いのではないでしょうか?

わずかにピンク色した花びらが夕陽を受けて赤らむ姿は、桜の一番綺麗に見える瞬間です。

風もない静かな夕暮れ時、あかね色の夕陽を浴びて色づく桜の花びらが、はらはらと落ちる光景を見ていると、これが「さくらばな」の最高の美しさだと思います。
(以上)
【2012/04/06 21:48】 | 風景 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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