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反復するリズム
                    浜名湖-01PAtq


前回取り上げた「窓のリズム」は簡明ですから意識的に発見し易いですが、風景を眺めていて、ここにリズムがあると感ずることは普通は少ないです。

しかし、一見して良い景色だなと感じたとき、無意識のうちに自然のリズムを発見しているのです。

ここに掲げた写真は、浜名湖の湖岸の急な土手を登ったら、一挙に眼前が開けて湖面が眼に飛び込んできて、ハット思って無造作に撮影した写真です。

最初は平凡な風景写真を撮ったものだと思っていましたが、見直してみると画面にリズムがあることに気づきました。

浅瀬の湖面に立ち並ぶ杭の群れは、手前では大きく遠くには小さく、リフレーンするように拡散しています。また、目前の漁船の横線のブルーは遠景の橋のブルーでもう一度反復しています。

駄作を自画自賛して理論を説明するのは、理論の正当性に疑問を持たれる恐れがありますので、この辺で終わりにして、名人の意見に耳を傾けましょう。

あのスナップの名手と云われたカルティエ・ブレッソンは、「私にとって写真とは、何分の一秒かの間に目の前の出来事を認識すると同時に、その出来事を表すフォルムで厳格な構図を組み立てることだ」と云って、決定的瞬間を「厳格な構図」に仕上げる重要性を指摘しています。

彼の云う構図には、被写体の線の形や構成の形が、画面の中で繰り返し現れています。線の形、構成の形が画面の中で反復され、一つのリズムが生まれています。平凡な場面を撮影してもカルティエ・ブレッソンの写真は人に感動を与える所以です。
(以上)


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【2006/07/01 08:08】 | 写真論 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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